デーモン ブラケットについて 最新型のデーモン クリア(Damon clear)

デーモン(Damon)ブラケットとはアメリカのデュイット・デーモン博士によって1990年半ばに新しい概念で開発された矯正装置です。

従来のブラケットはワイヤーをしっかりブラケット装置に固定して歯を移動させていましたが、このデーモンブラケットはワイヤーがブラケット装置に対して固定されることなくスムースに滑るのが特徴です。

「ロー・フォース、ロー・フリクション」と呼ばれ、ワイヤーは装置の中を非常に摩擦が少なくスムースに動き、弱い力で歯を移動させるという装置です。

弱い力で移動させるため歯の移動時の痛みが少なく、摩擦も少ないので歯が効率よく動くのがメリットです。

アメリカではおなじみのとても良い装置なのですが、今までのデーモンブラケットは金属の部分が見える割合が多く日本ではなかなか受け入れられにくい部分もありました。

ですが昨年の秋にクリアの装置(Damon clear)に改良され、機能的な面だけでなく審美的・見た目的にも非常に良い装置になりました。今後、さらに積極的におすすめしたい装置のひとつです。

東北関東大震災について

先週3月11日、大地震が起こった時は茨城県のクリニックで診療中でした。
立っていられない程の揺れ、多くの誰しもが経験したことのない揺れでしたが、院長の冷静な判断で患者さま、スタッフを比較的落ちてくるものがない待合室へ退避。
棚の模型、備品などはほとんどが落ちている状態でした。またブロック塀が倒れたり、停電、断水、周囲では工場の火災などもありましたが皆無事でした。

岩手県沿岸には知り合いの先生、診療に行っていた先生もいらっしゃいましたが、安否の確認も伝言板、友人を通して少しずつ取れてきました。

一人でも多くの方々が無事であることをお祈りしております。

舌側矯正の勉強会に参加してきました

舌側矯正いわゆる裏側からの矯正治療です。
去年にも参加したセミナーでしたが今年も参加してきました。

裏側に装置を付ける場合、その位置決めがとても重要になります。
今回の方法はとてもシンプルで無駄の少ないものでした。
講演された先生もいかに無駄を少なくシンプルにすることで、治療の精度を上げて且つスムースに進めることを強調されていました。

全くもってそのとおりだと思います。
いずれも患者さまにとって快適でメリットのあることだと思います。
シンプルかつスムースに

 

リテーナー(保定装置)の種類について

≪リテーナー(保定装置)の種類について≫

左は装置の写真、右はその装置を装着した時の写真です
目立たない装置もありますので装着時の写真(右写真)をよくご覧になってください。

ベッグタイプリテーナーとホーレーリテーナー:
歯のまわりをワイヤーで取り囲むタイプ。(取り外し式)

 

QCMリテーナー:
上記のタイプと同じですが、歯を取り囲む表の部分(特に前歯の部分)がワイヤーではなく透明のタイプ。目立ちにくいタイプです。(取り外し式)

 

アスティクス リテーナー:
QCMリテーナー同様、歯を取り囲む表の部分(特に前歯の部分)がワイヤーではなく乳白色のファイバー製でに目立ちにくいタイプ。(取り外し式)

 

クリアリテーナー:
透明のマウスピースタイプ。目立ちにくいですが、自分の歯同士が上下で直接咬み合わない(装置と装置の材質が咬み合う)ので、まれに積極的に噛み合わせを安定させたい場合などは適さない。上記3つのリテーナーに比べると軽い。違和感が少ないと感じる場合もあります。(取り外し式)

 

クリアリテーナー:
材質が透明でなくやや乳白色のもの。クリアリテーナーの材質は様々あります。(取り外し式)
右の写真は装着した状態です。

 

犬歯-犬歯間リテーナー(リンガル リテーナー):
糸切り歯と糸切り歯の間をを歯の裏側でワイヤーで固定するタイプ。(固定式)
上の歯並びの保定は取り外し式で、下はこの固定式で行う場合もあります。
しかし歯に固定してしまうので汚れが付きやすいため虫歯や歯肉炎、歯周炎になることもあるので注意が必要。

 

スプリングリテーナー:
下の前歯が軽度に後戻りしてしまった場合などの改善に用いるタイプ。(取り外し式)
最近では軽度の後戻りなら透明のマウスピースタイプで行うことが多いです。

 

 

装着して見えない部分のカラーは色々あります。

 

写真の提供に関しては皆さんのご協力にいつも感謝しております。
矯正治療を始める方のきっかけや励みになれば幸いです。

 

 

装置を外して素敵な笑顔にいつも感謝しております。

私も患者さまも矯正治療をして良かったと思う瞬間です。

この笑顔になっていただくこの瞬間がたまらなく矯正治療をやめることはできませんし、この瞬間のために技術を少しでも向上させたいですし、この瞬間を目指して患者さまと毎回お会いできることを楽しみにしております。

今までにも後戻りを防ぐためのリテーナー(保定装置)についてお話しましたが今回は後戻りを防ぐためのリテーナー(保定装置)の種類についてです。

矯正治療後の後戻り 原因

矯正治療が終了すると装置を外しますが、治療後の歯の位置は最初とはある意味違う位置にあり、歯は少なからず元の位置に戻ろうとします。これを後戻りと言います。

歯と歯は骨の中で非常に弾性のある線維でつながっています。そのためある特定の歯だけを動かした場合でも、その歯の隣の歯も一緒に動きます。治療後の歯の位置は最初とは違う位置にあるため引き伸ばされた線維は少なからず元の位置に戻ろうとします。
歯の移動とともに変化した骨もやはり元の位置に戻ろうとします。

そのため新しい位置で歯の位置も線維も骨も安定させる必要があります。
矯正治療後にリテーナーという装置を使用するのはこれが理由です。

このように歯とその周囲の構造によって後戻りが生じますが、それ以外にも後戻りする原因があります。それは唇を噛む癖、舌を出す癖、爪咬みなどの習癖です。歯並びが悪くなった原因のひとつに習癖が関係していて、矯正治療後にもその習癖があればまた元の歯並びに後戻りしやすくなります。

このような癖は無意識にされていることが多くご本人も気が付いていないことも少なくありません。
歯並びをみると大体関係している習癖がわかるので、問診時にお聞きしながらご自身でも「言われてみれば…」と気付かれる方も多いです。

しかしこの気が付くことが後戻りを防ぐことにとても重要です。
舌による習癖などはトレーニング方法もございます。
意識してそのような習慣・癖を改善していくことで後戻りも少なくできます。

また後戻りを防ぐリテーナーも様々な種類があり、習癖の状態によってリテーナーの種類も選択する場合もございます。

矯正治療に限らず、体が新しい状態に変化すると体は元の状態に戻ろうとすることはしばしば経験することと思います。
変化させた状態(新し状態)をkeepすることは難しいですが、維持するための方法を習慣にできるように頑張りましょう。

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